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動物農場―おとぎばなし (岩波文庫)滑稽な寓話で痛烈な批判
ジョージ・オーウェルによる社会風刺の色濃い寓話。ソ連の独裁制

に対する批判がこれでもかというぐらい盛り込まれている。しかも、

ほとんどオブラートに包まず、あけっぴろげに寓話化している。



動物たちが人間からの支配に対して異を唱え、闘争し、革命をなし

とげる。搾取する人間を打倒して、新たに生まれたのは「動物農場」

という動物たちによる動物たちのための農場であった。果たしてこ

の農場の運命はいかに…。

この動物農場はソ連にあたり、豚が演じるスターリンも登場する。

そして、健気ではあるが無知な動物たち(豚は除く)の姿が一段と

どうしようのない哀しさを感じさせる。



本書は全体で250頁あまりあるが、本編はおよそ170頁、残りはオー

ウェルによる「出版の自由」と題された序文(出版にあたって結局

は省かれた)とウクライナ語版への序文(自身による来歴の解説)、

最後に訳者解説である。オーウェル自身の政治姿勢が語られている

ので本編以降も面白かった。反共産主義という文脈で登場するもの

の、オーウェル自身はイデオロギー的に反社会主義ではないことが

よくわかる。また、第二次大戦中イギリスにおいて「ソヴィエト神

話」なるものが満ちていたことについて、目を覚ませ!この国はい

つから全体主義になったんだ!と彼は批判する。外に対する批判が

本編の中心であるが、後半は内に対する批判―ソヴィエト神話を信

仰するイギリスの人々―が述べられて...


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